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スカラジャニッキ 是枝裕和監督 『そして父になる』 ティーチインレポート


大変お待たせしました! 先月行われた是枝監督ティーチインレポートです!ちょっと長いですが、お時間あるときにゆっくり読んでください。また、一部映画のネタバレも含まれておりますので鑑賞前の方はなるべく鑑賞後にお読みください。

 去る1月11日、川越スカラ座にて『そして父になる』の上映に併せて是枝監督のティーチインを行いました。是枝監督は、2008年の『歩いても 歩いても』上映以来、毎回川越スカラ座に来て頂いており、今回4回目のティーチインとなりました。
 前回の『奇跡』の時もたくさんのお客さんにご来館頂きましたが、今回はカンヌを始め、たくさんの映画祭等で様々な賞を受賞され、監督ご本人もメディアに多く出演されていることや福山雅治さんの主演ということもあり、当日当館受付のみのチケット販売にも関わらずお昼にはすべて完売となり、一番乗りのお客さまは寒い中、朝6時からお並びになられていました。また完売後も多くの方がご来館されましたがお断りしなければならず、当館としましては申し訳ないやら嬉しいやらで当日はスタッフ一同大忙しの一日となりました。


 

『そして父になる』 ストーリー
『誰も知らない』などの是枝裕和監督が子どもの取り違えという出来事に遭遇した2組の家族を通して、愛や絆、家族といったテーマを感動的に描くドラマ。順調で幸せな人生を送ってきたものの、運命的な出来事をきっかけに苦悩し成長する主人公を、大河ドラマ「龍馬伝」や『ガリレオ』シリーズの福山雅治が演じる。共演は、尾野真千子や真木よう子をはじめ、リリー・フランキー、樹木希林、夏八木勲ら個性派が集結。予期しない巡り合わせに家族が何を思い、選択するのか。



 今回、この映画をつくるキッカケとなったのは、監督ご本人のプライベートな出来事からだったそうです。前作の撮影を終え、久しぶりに家に帰ると3歳になる娘さんがよそよそしく、翌朝出掛けるときに「また来てね」と言われ動揺してしまい、3年間という時間の積み重ねが娘さんのなかではすっかりリセットされていると感じ、“血”なのか“時間”なのか、というこの映画のテーマが浮かび上がってきたとのこと。
 
いつもは対談形式でのティーチインですが、今回は冒頭からQ&A方式で監督にお答えしてもらう形で進行。以下に主な内容を掲載します。
 
Q. 出演者達の着ている服について、なにかこだわりはあったのか?
A.   
洋服はすべてコーディネーターの黒澤和子さんと相談。因みに真木ようこさんはしまむらファッションをイメージ。安い服でも上手にコーディネートしている感じで。

Q.   尾野真知子演じるみどりへ共感を持って観ていたが、監督の母性に対する思いや女性を演出する上で 気をつけたことは?
A.  母親は何かしら家事をしながら話すというイメージで演出した。真木さんが風呂上がりの子供の頭を強くゴシゴシするシーンは(監督ご本人も)切なくなった。観察することと子供のころに覚えていること、 想像することで演出に繋げていった。 


Q.   タイトルに込められた意味は?また、他にも候補はあったか?
A.   撮影時は”Like Father, Like Son”とだけ決まっていたが、映画が完成して改めてスタッフにタイトルを募集したところ、プロデューサーから『そして父になる』というタイトルを提案され、母と違って父は父になっていく過程であると改めて感じ、このタイトルはしっくりくると考え決めた。監督としては素晴らしいと思ったけれど(自分で考えたものでなくて)悔しかった(笑)。


Q.  これまでドキュメンタリー調の作品が多かったが、本作ではセリフが多いように感じた。心境の変化はあったのか?
A.  変化はあったと思う。興味の対象が変わってきている。15年前は、映画が撮影された演劇にならないように撮りたいと思っていた。脚本を全部書き上げて撮影に入るのではなく、今でも子供の演出は基本的にはそうだが役者から出てくるものをどう撮るかという点は変わっていないが全面的にそうした演出はしなくなった。おそらく映画に対するアプローチの方法が変化したのではないか。


Q.  なぜ琉晴と慶多が映画の中で泣くシーンはなかったのか?
A.  ラストシーン近くで主人公がカメラの中に自分の写真を発見する以外は子供目線には入らない映画として作りたかった。ウェットな感じにしたくなかった。

 
Q.  何故、グレン・グールドのゴールドベルグ変奏曲を使用したのか?変奏曲には”時のうつろい”という意味もあるが、グールドを使ったのはそういう意図もあったのか?
A.  脚本を書いているときに登場する楽器を決める。グールドは以前ドキュメンタリーを作ったときにも使ったが、今回も使いたいと思い、グールドっぽい曲でと頼んだら本物を使えたので決めた。変奏曲の意味は今まで知らなかった。今後そのことについて聞かれたらそう答えたいと思う(笑)。




他にも、良多(福山)がカメラに残った画像を見るシーンはカットする予定だったそうですが、真木よう子さんに入れたほうが良いんじゃない?と言われ残したことや、このシーンを残すかどうか福山さんに訊いたところ、監督の判断にまかせますが、撮ってもらったほうが次のシーンは演じやすいと大人の応対だったとのこと(笑)。
 今作では、”どうやって相手を受け入れるか”という点も、もうひとつの重要なテーマになっています。監督は別のティーチインの際、”雄大(リリー・フランキー)は皆を受け入れる。映画の最後で良多(福山)はそれまで受け入れられることを拒絶していたが、最後にあの家に受け入れられる”というお話もしていました。
 海外の記者に「あなたはいつも遺された人々を描いている」と指摘され、自分でも気づいていなかったけれど確かにそうだと思ったそうです。また、小津作品と類似しているとも言われたとのこと。特に”時のながれ”、物語が直線的でなく、ぐるっとひと回りして出発点とちょっと違うところに着地する点が似ていると言われたそうで、監督はこの点について、日本の四季を例に取り、監督それぞれの特性というより日本人全般が持っている”時間の捉え方”に起因しているのでは、と答えたということでした。
 
 短く纏めるつもりでしたが、ずいぶんと長いレポートになってしまいました。ちなみに是枝監督はすでに次回作に取り掛かっているそうです。また新作を上映することになったら、是枝監督を是非ともお呼びしたいと思います! 

*このレポートはティーチインの内容を簡略化しておりますので表現のニュアンスに多少の違いがある場合がございますのでご了承ください。(因みに是枝監督ご本人からレポート内容については了承頂いております)

 
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